契約書の借入金額の間違えは、捨て印ではだめです。利用者の訂正印か、契約書の差換えで対応しなくてはなりません。
▽捨て印による対応について 捨て印とは、軽微なミスがあったときでも、改めて書類を再作成する手間を省き、その場で訂正できるようにするための便宜的な方法にすぎません。
この捨て印というものは、もともとは銀行などでの慣行からきています。契約書に誤記や錯誤による記載があった場合を事前に想定して、契約書などの欄外に押印することによって、事務処理を迅速にできるようにしているのです。
また、登記所や公証役場などに文書を提出する際、公証人等の客観的な第三者から明らかな誤記等を指摘された場合にも、捨て印で対応しています。
このように、捨て印というのは、あくまでも契約中の軽微な事項や記入の訂正を債権者に委ねている事項等に利用されます。ですから、契約書における借入金額等の重要な事項の誤記は、上記のような文字訂正の場合とは意味が違ってきます。
▽捨て印で契約書の重要事項の変更を行なった場合について その場合には、それだけで当事者間でその重要事項の変更に関する合意があったとはみなされません。
▽業者の対応について 訂正事項が、貸金業規正法上の書面の交付規定に定められている記載事項の場合には、消費者金融などの業者は、変更後の内容について、再度記載書面を交付しないと違反になってしまいます。
ですから、そのような場合には、消費者金融などの業者は、債務者か保証人に連絡し、双方が立会いのうえで、同意を得て訂正印か契約書の再作成で対応し、その写しを交付することになります。 |